2020.07.08|
COLUMN
Vol.1_インテリアショップの店員が考える家づくり
STYLE LABO
理想と日常がちょうどいい家
「理想の家は3回建てないと満足したものが出来ない」
そのような話をよく聞きますが、正直1回しか建てられない人がほとんどだと思います。インテリアに携わり、たくさんのお客様と対話したことで、多くの方が同じような悩みを持ち、後悔していたことに気づきました。ただ目に見えるカッコ良さより、住む人の日常をカッコ良く満足したものにしたい。理想を求めるだけでは理想の暮らしは出来ないからこそ背伸びをしながら足元をみる。そんな想いを綴りました。
暮らし=人+空間+インテリア+日常
心地よい暮らしとは何だろう
仕事への向き合い方、家族との時間。
暮らしへの意識が大きく変わりゆくこの時代。
より快適な環境を追求する動きが色濃くなりました。
“どんな暮らし方がしたいのか”
漠然と新しい暮らしを想像するのではなく、何気ない日常を思い描いてください。
朝起きて、コーヒーを淹れる時間。窓を開けて見える景色はどんな景色?
そんな何気ない日常を思い描くことが、心地良い暮らしづくりの第一歩になります。
自分自身の好みを知ろう
雑誌やSNSで見るかっこいい暮らしが、自分の暮らしに合っているとは限りません。
夫婦で話し合ってみると、今まで知らなかった意外なこだわりも見えてきます。
暮らしやすい家づくりには、自分自身の好みやこだわりを知ることがとても重要です。
20年、インテリアショップでお客様からの声を聞いた結果
地域のお客様の暮らしをより良くするアドバイザーとして、30,000人以上の暮らしを提案してきました。
だからこそ、わかること。
それは多くのお客様が、思い描いていた理想の暮らしとギャップがあるということ。
様々なものを参考にし、理想の暮らしをイメージして再現したのに、暮らしてみたら意外に使い勝手が悪いなと感じる。
そして、日々暮らしながら小さな我慢をしている。
実際に私自身多くのお客様から、問題点は違えど同じ言葉を聞きました。
「想定していなかった」「気付かなかった」
これから家を建てる人からすれば、不思議な答えですよね。なんでそんなことが起きるのだろう?色々考えて相談すればいいのに。
しかし、家づくりには決めることが多く、色々相談したつもりでも、見落としてしまうことがあります。
必要なのは、5年後10年後子供たちが大きくなった時のイメージ、日常の朝起きてから寝るまでのイメージ、理想の暮らしを徹底的にイメージすることです。
見ているのは他人の暮らしであり、自分の暮らしではない。
最近では、雑誌やSNSで簡単におしゃれな暮らしが見つかるようになり、こんな暮らしがしたいと理想を簡単に思い描くことが出来るようになりました。しかし、それらを参考にしただけで、自分の理想のイメージが出来た!と決めてしまうのは要注意です。
なぜなら、見ているのはあくまでも他人の暮らしだからです。
家づくりのスタートラインで、ご夫婦間や担当営業さんとのイメージ共有には大変有効ではありますが、他人の暮らしの一部分を切り取っただけのイメージを繋ぎ合わせても、決して自分の理想にはなりません。10人居たら10人の理想の暮らしがあり、趣味趣向が似ていても全く別物の家になります。
SNSや雑誌に載っている暮らしと、自分自身が満足する暮らしは、あくまで違うということを理解し、自分の理想の暮らしとは何かを本質から深く考えることが、まず家づくりの第一歩なのです。
他人にとって些細なことでも、自分にとって大切なこと
自分の理想の暮らし方のなかで、譲れないものは何か。これが明確に伝えられるまで固まったら、理想の暮らしまであと一歩です。
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