2014.06.21|
COLUMN
和食のうまみ、ありがたみ。
皆さん、「一汁三菜」という言葉を聞いたことありますか?
1回の食事でテーブルの上に並ぶと良い、
と昔から言われている和食文化の基本です。
「一汁」は汁もの。
つまりお味噌汁やお吸い物、けんちん汁などですね。
「三菜」は魚や野菜、豆類などを使ったバランスの良い三種類のおかずのことです。
これに主食となるごはん。
こういう食事を毎日とっていると健康を害することはない、という和食の考え方です。
長寿大国である日本人に根付いている健全な知恵ですね。
なんだかこれだけでおなかがすいてきました。
これも和食を食べて育った日本人だから?
昨年12月に、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
これを知ったとき、とっても誇らしい気持ちになったのは私だけでしょうか・・?
いえ、たぶん同じように感じた方はたくさんいると思います。
「和食」と「日本食」という言葉を耳にしますが、よくよく調べてみるとこの2つには違いがあるようです。
フランス料理の「オムレット」にごはんをいれて「オムライス」を作ってみたり、中華料理の「炒麺」からヒントを得て「焼きそば」を作ってみたり・・どうやらこういったものが広い意味で「日本食」らしいです。他の国の食文化に多少の影響を受けてはいるものの、日本人がオリジナルとして作り出した料理。
対して、「和食」は日本人が完全オリジナルで生み出した、昔からある”だし”を基本とした料理のことです。懐石料理を思い出してもらうとわかりやすいと思います。今回文化遺産に登録されたのはこちらの「和食」です。
”だし”。これがなかなかのすぐれものです。昆布やかつお、にぼし・・・などのことですね。
「和食」では汁もの、煮物、蒸し物、たくさんのお料理にこの”だし”が使われています。
「味覚」として感じる甘味・塩味、酸味、苦味、そしてうま味。このうま味をお料理に出してくれるのが”だし”なんですね。この”だし”を大事にしてきた「和食」の味の奥深いこと、奥深いこと・・。
うーん。日本人の創作に対する思慮深さ、探求心に感服です。
20代前半くらいまではハンバーガーに、ステーキに、グラタンに、ポテトフライに・・なんて海外の食文化に魅了されると思います。日本ほど色々な外国の食を手軽に楽しめる国はそうそうないですもんね。しかし、20代後半・30代に入ってくるとなぜか胃が「さっぱりしたもの」を求めてきます。
「和食」の出番です。
高校生くらいまでは、母の作ってくれたごはんがそこまでおいしいと感じれなかったり、もっとお肉焼いてくれればいいのに~なんて思っていましたが、「一汁三菜」以上のものを食卓に並べてくれていたありがたみを心の底から感じている30代の今日この頃。やっぱ和食ってサイコー!と思うわけです。なんだか体の奥深くからじんわりあったまるような美味しさを感じるんですよね、和食って。小さいころからこの「和食」を口にしてきた私たち日本人は幸せだと思います、本当に。
今、”健康”という観点から海外でも大変注目されている「和食」・「日本食」。
パスタもハンバーグも焼肉も、もちろん美味しいし大好きですけどね。
日本人である私たちが「和食」を愛し後世の人たちへ引き継いでいくことに、深い意味があるような気がします。
STYLEでは「和食」を楽しめる食器、多数揃えております。
味だけでなく、「目で楽しめる」のも和食の良いところ。
こんなおかずをこのお皿に盛り付けて・・なんて想像力を働かせながら、選んでみてはいかがでしょうか?
きっとおなかがすいてきますよ。
コラム/斎木
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