こんにちは。
ハンス J.ウェグナー展開催にあたり、連載形式にて現在展示中の作品をご紹介させていただきます。
初回は1947年に発表のPP 550ことピーコックチェアをお届け致します。
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イギリスの“ウィンザーチェア”を基にリデザインされたチェア。別名“アローチェア”とも呼ぶ。
背のスピンドルが矢に似てることから“アローチェア”、もしくは孔雀が羽を広げた姿から
“ピーコックチェア”と呼ばれている。
オリジナルのウィンザーチェアのもつ力強さがここでは見事に優しく暖かなデーニッシュ・デザインへと
昇華している。
ちなみに“ピーコックチェア”の名付け親は友人でもあり、ライバルでもあったフィン・ユールである。
一見華やかな外見に重点をおいた作品に見られがちだが、
華やかなデザインの桟をあしらったその大きく湾曲した背部は、
人間工学的な美を表現しているのである。そして実際よりも大きく感じさせる。
孔雀の羽根を彷彿とさせる平らな部分は、肩甲骨のあたりがチェアの背部と重なるよう位置されている。
全体の構造部分は白木のアッシュ材だが、汚れやすい肘部分には色の濃いチークを用いて、
汚れが目立たない工夫がされている。
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肩まで支えてくれるので座り心地はとても良く、座面はペーパーコードなので使う程に味わい深くなりそうですね。
扇状に広がる背もたれ部分はもちろんのことアッシュとチークのコントラストも美しいです。
そして名付け親はあのフィン・ユールだったんですね・・・。
ピーコックチェアは展示のあるインテリアショップも少ないのではないでしょうか。
圧倒的な存在感を放つ逸品、間違いなく一度は見る価値があります。
こちらは展示期間が限られておりますので、気になる方はお早目にご来店いただければ幸いです。
お待ちしております。