みなさんこんにちは。
ブログではおしゃべりなハナオイです。
STYLE高崎店ブログをご覧いただきありがとうございます。
前編では21_21 DESIGN SIGHTを建築的な面からお話してきましたが、後編ではお目当てのThe Original展について話していきます。
会期は終了してしまったので、実際の展示を見る事は出来ませんが、
安心して見るネタバレという感覚で読んで頂ければと思います(笑)
さまざまなジャンルのプロダクトが展示されていましたが、
・優勝
・面白い
・かわいい
・うつくしい
の4点に絞ってご紹介しようと思います。
まずはこちら
優勝です。
さまざまなプロダクトが並び、複雑なモノ、緻密なモノが多い中、いちばんシンプルに、付箋一枚を展示台に貼り付けた、私の不意を突かれた作品です。
順に見てこれが目に入った時、笑いを吹き出しそうになりました。
壁面に解説があってそれを読んだのですが、うろ覚えな為
ネットで調べた情報を紹介しますね。
結論から言うと、ポストイットは偶然の産物です。
スペンサー・シルバーという3Mの科学者が、接着剤の研究をしていて、
はがすことが可能な性質を持つマイクロスフィアという接着剤を発見します。
しかし、何年もの間、シルバーは自分が発見した接着剤の用途を見つけるのに苦労しました。
そりゃそうです。
頑丈な接着剤を開発しようとしていたのに
全く異なる性質のものが出来たのですから。
シルバーは社内を歩き回り、あらゆる部門の人たちに
自分が開発した接着剤を紹介し、使い道がないか、
新しい用途開発が出来ないか話していました。
一方その頃、3Mのもう一人の科学者 アート・フライは
しおりとしてページに挟んだ小さな紙切れが、
ページを開くたび落ちてしまう事に苛立っていました。
ページを破ることなく紙にくっつくしおりがあればいいのに…
そんなフライの思いとシルバーの接着剤がめぐり逢い、
ポストイットは誕生しました。
マイクロスフィア発見から具体的な用途イメージが出来上がるまで5年。
スペンサー・シルバーの諦めない心から誕生したプロダクトです。
ポストイット1枚の光景を笑いそうになりましたが、
そんな背景があるなら美術館に並ぶのも納得です。
次はこちら \面白いで賞/
インゴ・マウラーの「ルーチェリーノ(Lucellino)」です。
Lucellinoはイタリア語のLuce(光)とUccellino(小鳥)を組み合わせた合成語だそうです。
電球を支えている棒が銅線と同じくらい細く、くねくねと曲がっている為
シルエットも軽やかで本当に宙に浮いているようでした。
ネットで見つけた、ルーチェリーノの横アングルでは
電球を支えるワイヤーと銅線が緩く絡み、
小鳥が飛び立つ軌跡を描いたようでした。
あー、横アングルで撮るのが正解だったのか君は…
3つ目はこちら \かわいいで賞/
SIGMA dp1 Quattro というデジタルカメラです。
真っ黒で奇抜な佇まいに、ブラックホールのように吸い寄せられました。
デジカメは、よりコンパクトに、スマートに向かっているものが多い中で正反対を行く奇妙さ。
更に驚きなのは、これが日本製であり、2014年に発売されているということです。
なぜこのかたちになったのか?
撮影する時に、撮影者にカメラを意識させるためだと言います。
横長のボディと後ろに張り出たグリップは、両手でホールドしないと撮影が出来ません。
「写真や映像を撮るその瞬間は必ず何らかの特別な瞬間であり、そしてその多くは人々の幸せと結びついている」とメーカーのSIGMAは考えます。
つまり、撮る瞬間、手に持ったカメラを意識させながら、
撮影者が何を特別であると感じたのかも自覚させるデザインになっているわけです。
新しいモノを考えるとき、見た目やフォルム等、
見えるもののデザインが先行してしまいがちですが、
機能や使われ方を追求することで、洗練されたより美しいデザインが出来上がることを証明してくれる作品ですね。
最後はこちら \うつくしいで賞/
パレンテジという照明です。
天井から床すれすれに約3kgの錘をぶら下げ、ピンと張ったケーブルに
括弧型の電球ホルダーを通したシンプルな直接照明です。
ホルダーを括弧型にすることで
張力のあるケーブルとの間に摩擦が生じ
光源を望んだ高さに停めることが出来る
シンプルな力学を応用した作品です。
この作品は他の作品と一緒に並んでいたのではなく、
大きめの展示室から抜ける最後の廊下の曲がり角に
ひっそり置かれていました。
さまざまな照明を展示している中で、
この照明を選んでここに置く演出力…
感服です。
\まとめ/
世の中に深く影響を与えるデザインを展示、紹介していた「The Original」展ですが、展示にはマルニ木工の「HIROSHIMA/アームチェア」やルイスポールセンの「パンテラ」などSTYLEでも取り扱っているプロダクトがいくつかありました。
なんなら柳宗理のカトラリーが物販で販売されていました(笑)
(ケーキフォークはここでも品切れだったようです…)
美術館に展示されるプロダクトを扱う職場で働けてなんだか誇らしい気持ちになりました。
ある意味美術品を扱うSTYLEに
皆さん是非ご来店ください😊
美術館ではさわれなかった作品に
座ったり、電源をつけてみたりできます(笑)
柳総理のケーキフォークも、在庫が少し復活しております。
皆様のご来店お待ちしております!
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